まだ使える Grace

(前回から、続き)

Graceは、MSP430内蔵の各種周辺I/O機能の初期化ルーチンや、割込みルーチンのコードを自動生成してくれるツールだ。
GUI画面で自分の使いたい周辺ブロックを選択肢、必要な項目をうめていくと、人が読める形の Cのソースコードを生成してくれる。

Grace Quick Start Guide (Texas Instruments Wiki)

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「人が読める形のソースコード」を出してくれる所がミソで、コメントもしっかり入っていて、ベテランが「こういうコードを書けばいいよ」と、お手本を教えてくれている感じがする。
それだけでなく、あとから仕様変更、例えば 入力や出力に使うGPIOピンを変更したくなったら、GUI画面の設定にもう一度戻ってもよいが、ソースを直接、自分で編集すれば早い。

Graceは以前は、CCSに組み込んで使うプラグインの形で提供されていたが、残念ながら CCS v6.1.2を最後にサポートは終わり、プラグイン形式では提供されなくなった。
だが、Grace単独で使える、スタンドアロン版も公開されており、今でもダウンロードして使える。

ダウンロードのページはこちら。
Grace – グラフィカル・ペリフェラル設定ツール
「GRACE-CCSV6:」 「GRACE-CCSV4: 」とあるのがCCSのプラグイン版 (今でている最新版 CCS は v7.4 なので使えない)
スタンドアロン版は「GRACE:」とだけ書かれた、一番下の項目。 なお、ダウンロードにはユーザー登録 (TIサイトの my TIのアカウント) が必要なようである。

さて、ダウンロードしてインストールするだけですんなり使えるかというと、少しコツが要る。
基本的には、Graceでコード生成したものを、CCS側で作ったプロジェクトにコピーして取り込めばよいのだけど、手加工が必要な部分がある。
それについては次回。

(続く)