「マイコン」タグアーカイブ

MSP430 Launchpad ジャンパをDIP-SWで代替

MSP430 Launchpad でプログラミングしているとき、LPM3 の低消費モードに入れた場合に、「ちゃんと消費電流落ちているかな? コイン電池で動かすと何mAくらいかな?」と確かめたい場合があります。
その場合は、ターゲット部とエミュレータ部を接続しているジャンパプラグを全部取る必要があります。
これが、まぁ小さいし、頻繁に取り外しをしているうちに飛ばして紛失してしまったりと、色々不便なので、ジャンパ部の接続/切断を簡単にできるよう、DIP-SWで置き換えてみました(写真、基板裏面):
MSP430 Launchpad jumper to DIP-SW

写真の基板は rev.1.4 であり、TXD-RXDの接続をクロスさせないといけないので、その2本の信号はヒネッてつなげています。
また、VCCだけはスイッチでなく、表面のジャンパで接続/切断するよう、残してあります。DIP-SWが裏面にあることを忘れてしまい、「動かない!」と慌ててしまった事があり、オモテ面で接続/切断状態が目に見えるものをあえて残しておこうという意図です。

MSP430 Launchpadを使った I2Cデバイス アクセスツール

I2Cデバイスはマイコン周辺の機能拡張に便利ですが、チョット試しにアクセスして挙動を見てみる、といったことが気軽に出来ません。
シリアル端末から簡単にread/writeを試せるツールを作りました。

i2c-access-tool

内容は以下:

MSP430 LaunchpadによるI2Cアクセスツール-web (トラ技通信 投稿原稿ほぼそのまま)

公開ソース類はこちら。

MSP430 Launchpad の Rev. 1.4 と 1.5 の違い

espyの日記:Launchpad の密かなアップデート
このスラド日記に書いた内容だが、改めて。 追加情報もあり。

MSP430 Launchpad は、途中で 同梱チップが変っている。
同梱チップの新/旧と、その仕様概要は以下の通り。

msp430-Lpad-old-new

そして、基板の版数も Rev. 1.4 → Rev. 1.5 と変っている。

Rev.1.5に変ったのは2012年。 この基板の更新と、同梱チップの変更とは、同時に行われているそうだ。(TIの営業さんに尋ねて確認した)
またRev 1.5以降は、パッケージの箱の表面に貼られたシールに書かれており判別ができる。

特に気になるのは、エミュレータ部にある UART機能と、マイコンチップの TXD/RXD信号との対応。
LaunchPadは、USBケーブルで Windows PCと接続すると、デバイスマネジャのポートに「Application UART(COMx)」といったポートが現れる。これはその名の通りCOMポートであり、TeraTermなどを使えばターゲットマイコンとシリアル通信が可能だ。
だが、マイコン側では UART機能は、上の表の 4種類のチップのうち、MSP430G2553 にしか内蔵されていない。 ただ、Launchpadのソケット自体は 20pinなので、 Rev. 1.4以前の基板にも G2553を刺して使用できる。
ところが残念な事に、エミュレータのUART機能の TXDと、G2553を刺した場合の RXDとが対応しておらず、両者のTXDどうしがぶつかっているのだった。

Rev.1.5基板ではこの点が改良されている。そのまま使うと、TXD同志,RXD同志がぶつかってしまうのは同様なのだけれど、 エミュレータ部とターゲット部をブリッジしているジャンパピンのところで、普通は縦向きに差し込むジャンパを、TXD/RXDの所だけ横向きに刺すことで、TXD/RXD信号をクロスさせることができるようになっている。

Rev.1.4では、マイコン側でソフトウェアUART (BitBang方式とも呼ばれている)を使って、エミュレータ部とシリアル通信するサンプルプログラムなどもあるので、Rev.1.5では Rev.1.4と互換を保ちつつ、クロス接続もできるという仕掛けにしたようである。 この点はよく考えられている。

7/20 sat.分。 BTRON Club 96th例会

健先生クラブ 96th.例会。
1984年から初めて来年は TRON Project 30周年。
BTRON “2.0” は出る。 最初のBTRONは、まだフロッピーで起動する時代のパソコンのOSだった。 新しいBTRONはPC単独のOSではなく、クラウドやIoTの存在を前提にした、高機能なブラウザのようなイメージになるとのこと。
μT-Kernel 2.0。 現状の日本のIPv6は、いろんなモノをつなげるという理想とは違う変な物になっている (NTTが…) μT-Kernel 2.0はセンサーネットワークのような、より小さな物に内蔵されるマイコンでも動くよう一歩踏み込んだ仕様にする。IPv6をサポートするが、小さいマイコンには重いため、6LoWPANをサポートし、ルーター経由でつながるようにする。9月に仕様書を出す予定。

ラズベリーPiは3千円と安いのに、T-Engine評価キットはかなり高額。という背景もあって、 μT-Kernelの動作する、ほぼ同額?の 安価なマイコン評価ボードがPMCから出る予定。
新規開発品ではなく、FM3評価キットに移植済みのμT-Kernelがセットにされているような開発キット。
この基板、既にchip1stopで販売されているけれど、3万円もするんですね。 ハードウェアの物量的には 秋月で売ってる、LPC-Xpresso と同程度に見えますが。