Graceで生成したソースコードをCCSで使うには (3)

前回 Graceで自動生成したソースを、CCSに取り込んでビルド、LaunchPadに書き込んで実行までをやってみる。
なお、ここで使っている CCS は現時点で最新の v7.4.0である。

まずCCSを起動する。Project → New CCS Project で新しいプロジェクトを作る。

New CCS Projectのダイアログで、使用するデバイス、プロジェクト名、プロジェクトのテンプレートを選択する。
プロジェクト名は G2452-GraceSA-Blink-Timer01 とした。テンプレートは Empty Project (with main.c) にしておく。

#  ここでちょっと妙な事に気づく・・・テンプレートに「Empty Grace (MSP430) Project 」という選択肢が見えている… あれ、Grace使えるの?? となるのだが、試しにコレを選んでも、CCSの中でGraceのGUI画面は出てこない。確かにサポートは終っているのである。 (ではなぜ選択肢が出るのか…バグ?? どなたかご存じなら教えて下さい。)

プロジェクトの中にあるCのソースファイルは main.cだけ。
中味は先頭で WDTを止めるだけの 1行が書かれている。

さて、Graceで生成したソースコードのうち、CSL_init.c を除くソースファイルを、CCSのこのプロジェクトのフォルダにコピー・ペーストで持ってくる。
main.c はGrace由来のファイルで上書きしてしまって構わない。

さらに、Grace.h もプロジェクトのフォルダに コピーして持ってくる。
Grace.h のありかは、 <Graceスタンドアロン版をインストールしたフォルダ>\grace\grace_2_20_02_32\packages\ti\mcu\msp430\   にある。

 

つぎに、main.c の先頭で、Grace.h をインクルードする一行を加える。
(同じフォルダにあるので、 #include “Grace.h”   のようにファイル名はダブルクォーテーションで囲む)

 

ここまでできたら、エラー無しでビルドできるか、いったん試してみよう。

メニューから、Project → Build Project を選ぶ。

無事通るはずであるが、エラーがでたら綴りが間違ってないか等、確認する。

さて、Graceが タイマーが500ms周期になるような初期化のソースコードを作ってくれたが、LEDを点滅させるコードは当然、自分で書く必要がある。

InterruptVectors_init.c の中を確認すると、タイマーによる、割り込みサービスルーチンのひな形が用意されている。

ここに、GPIOのポート P1.0 の出力を反転させる1行を書き加える。 これで、500msごとに P1.0出力が 1,0,1,0… と変わるはずだ。

ビルドしてエラーがなかったら、いよいよ LaunchPadに書き込んでみよう。

32KHzの水晶振動子は、LaunchPadに同梱されているので、ハンダ付けしておこう。

Launchpad添付の32Kの水晶をハンダ付けしておく。

 

LanchPadをPCとUSB接続して、認識されるまで数秒ほど待ってから、 CCSのメニューの  Run → Debug を選択する。

するとデバッガ画面に切り替わり、書き込みが始まる。

書き込みが終って、緑色の右矢印アイコンが押せる状態になったらクリック。

基板の下端にある、赤いLEDが1Hzのスピードで点滅したら、成功である。